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物語の役割

物語の役割 (ちくまプリマー新書 53) 物語の役割 (ちくまプリマー新書 53)
小川 洋子 (2007/02)
筑摩書房

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小川洋子さんが、物語を作ることについて、芸術大学などで講演なさった内容をまとめたもの。

物語ほどのうっとり感はないものの、

ああ、こういう人がこういう気持ちで書いているんだなっていうのは、
作品からも伝わってきてるわ~って、納得できる作品。

世界に対して謙虚であるこの人の姿勢は、私は本当に好きだな~

って改めて感じました。

これは、久々に買おうかなと思った一冊。

「お互いほんとうに現実を生きていくのはいろいろたいへんな、困難なことだけれども、とにかく僕はここにいるからね」

「私もここにいるからね」

といって、声なき声で目配せを交わすような作品を書きたい。


                  (物語の役割・・・P51)

そう、そういう雑貨屋さんに、私はなりたい。

って思う一説でした。

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シュガータイムを読み終えて

シュガータイム (中公文庫) シュガータイム (中公文庫)
小川 洋子 (1994/04)
中央公論社

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読み終えました。
小川洋子にしては、ロマンチックすぎる感じもしたけれど、
大学生の恋愛を大まかなあらすじとして、
ここまで世界が描けるのはサスガ。

何箇所か、ずっと大事にしたい言葉があって、
手帳にこっそり書き写して、宝物にしました。


「僕自身の意識さえ届かない奥深い魂の1点に、
彼女の瞳が映っています。

それることなくひとすじに、僕を見つめているのです。

救いを求めるとか、守ってほしいとか、
そういう何かを要求するような視線ではありません。

それはただ、真夜中の月のようにひっそりと、
僕の中にたたずんでいるのです」


この文章を読んだとき、これって、自分と自分と縁があって迎えることのできる、どうしようなく恋焦がれたときのお人形に出会って、でも、どうしよう~って悩んでいた、あの夜のことみたいだなって思いました。

心の奥底まで届くお人形の目って、忘れらないでしょう?

それをうまく言いえているな~って思いました。

物語に、お人形なんてまったく関係ありませんけれど。


そういえば、昔、星ビルの豪華なお人形をたくさんみせていただける展示会があって、それはそれは、美しいお人形をたくさん見ました。

同伴していた人は、それほどわからないはずなのに、
それはそれはいいロングフェイスジュモウを見たときに、
自分のことを待っているような気がしたっていったのが、
すごく印象的でした。


・・・・でも、どうあがいても、お迎えになんていけませんけどね。

お人形をほしくない人まで、そういう思いにさせるお人形って
やっぱりいいものは、誰が見てもいいんだな~
そして、ついてきてくれてた人、本当はお人形なんて、どうでもよかったと思うんだけど、
感受性の強い人だったんだろうな~ってすごく感慨深かったのを今でも覚えています。



眠れない夜なので・・・

今晩は妙に切なくて、眠れないので、これを読んでます。

シュガータイム シュガータイム
小川 洋子 (1991/02)
中央公論社

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「(ああ、最後の春が始まる)と、不意に私は強く思った。
どうして最後なのか、何の最後なのか、はっきりと意識していたわけではなかった。
ただその時、最後という言葉がとても大切なもののように思えてしかたがなかった。
ずっと時間がたってから思い出す時、あまりに愛しくて泣いてしまいそうになるような、そんな大切な春の予感がよぎったのだった。」
                  (小川洋子「シュガータイム 24P)


割と初期のほうの部類に入るでしょう、この作品。
この部分が、あまりに素敵で、好みすぎて、ここばかり何度も読んでしまいました。

この感覚・・・・なんですよねぇ・・・

あまりに愛しくて泣いてしまいそう。

とても素敵な素敵なものを見たとき
泣いてしまいそうになります・・・・・

というメールをいただいたことがありました。

そういう感覚なんですよねぇ・・・

私もわかります。


私、お友達なんていらないんです。
どうして、みんな、すぐにお友達、とかいうんでしょうか。
私、ぜんぜんいりません。

ただ、愛しくて泣いてしまいそう・・・

そういう感覚を分かってくれる人と、時々、ああ、素敵なものを見つけたから、あの人にも教えてあげたいなって思うような気持ち、
そういうのは、大事にしたいとは思う。

人と人との関係なんて、それくらいでいいんじゃないかと思う。


人間関係のスタンダードが、わかりません。

やさしい訴え やさしい訴え
小川 洋子 (1996/12)
文藝春秋

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今 読書中の本です。

最初からひっぱられる作品が多い中、
珍しく すぐに引き込まれなかったので、
あまり期待せずに読み進めているのですが、
山場をすぎたあたりから、やはりこの人の感性のすばらしさに脱帽。

そろそろ崇拝に近くなりつつあります。

「・・・どんなささいなものにも、その存在を支える絶対的な形があります。
天から許された、存在の形というものが。
僕はそれを忠実になぞってゆくしかないんです」

人前でピアノが弾けなくなってしまった男性は、
チェンバロという古楽器を山奥で作っている。
その男性の言葉としてでてくる台詞。

ひさびさに、お人形を作ろうと思って、
どうせ、思い描くものなんて作れないんだからと
諦めてしまえばいいものを、
なぜか、また、無駄な足掻きをしようと思って、
粘土をこねていたところだったので、
とても心に響いてしまった。

いつまでも、思いえがくお人形は作ることが出来なかった。
あせればあせるほど、作ることが楽しくなくなった。
他の人のお人形を見て、こんなに素敵なものがあるのだから、
私が苦しんでまで作る必要なんて、どこにもないと絶望した。

世の中に形にしたいと思っていた私の心の中の少女は、
モノクロームの色彩の中でうつむいてしまい、
もう笑顔を見せてくれない。
どんなお人形を思い描いていたのか、もう忘れてしまった。
私は、作ることさえ、諦めてしまって久しい。

とはいえ、ひそかにずっと気にはなっていた。
少女はうつむいてしまったけれど、私の心の中にはまだいるし、
今度こそと勇んで購入した粘土だって、まだあるのだから。

大きな意気込みを持たずに、作ってみようかなと思った
この小さな気持ちを大事にしようと思って、
本当に久々に粘土を触った。
思い出しながらの作業は、道具をそろえるのも慣れていなくて、
予想以上に時間を費やして、土台だけを作った。
それを乾燥させている合間に、この本で、この台詞を読んだのだ。

「でも時々、その形が見えなくなる。
輪郭がぼやけて、手がかりが消えて、不安に陥る。
迷いを持たない形のはずなのに、どうやってもそれをなぞれない。
どこかからはみだしていたり、かすれていたり、うまくなじんでくれなかったりするんです。」

男性のチェンバロは、ある日、あまりに調律がずれるという理由で、
返品をされてしまう。
小さなパーツひとつたりとも、手を抜かなかったはずだし、
完璧に仕上げたはずのチェンバロ。
理由はわからない。
男性は、そのチェンバロを斧で何度も切り裂いて、
焼いて、埋葬したばかりだった。
その数日後の会話だった。

私が、この言葉に同調するなど、自惚れていると分かっている。
私の場合、ひとつひとつのパーツを完璧に作ったことなどないし、
(ま、いっか。とすぐに思ってしまうので)
何かを作れる人の苦悩と、
努力もしないで、うまくものが作れないとすねている素人など
比べるほうがおかしい。

でも、この台詞を読んだとき、やっぱりお人形のパーツを思い浮かべた。
お人形を作るということは、私にとっては理想の少女を作ること。
理想の少女というのを、この世に形にしてみたくて、
工作もデッサンも、昔からヘタだったくせに、始めたのだった。
身の程知らずとしか、いいようがない。
だから、古くから知っているほど、
なんであんたが??って言った。
知人にバカにされながら、なぜか、それでもどうしても作りたかった。
諦めてしまった今だからいえるけど、
誰よりも素敵な少女は私の心の中にいるから、
これを作るすべさえ手に入れたら、一番素敵なお人形が作れると思った。
本当に思っていたとき、それを口に出すことができなかった。
バカにされると思ったから。
今なら、言える。
だって、私も、愚かだったと思うから。
だけど、愚かだった自惚れていた昔の私をいとおしいとも思える。
今は、自惚れることさえ、できなくなってきた気がする。
でも、こんな文章を書いていることが、変形した自惚れのような気もする。
人間って、難しい。


今は、力まずに、やってみようと思っている。
そろそろパーツが乾いてきたはずだと思うから、
粘土作業に戻ろうと思う。

こう思えるようになったのは、いつまでも理屈っぽい私を、
温かく時々、連絡をくれる、
お世話になっている 人形教室のN先生と、
お教室の中の、数少ないお友達さんたちのおかげです。

話がすっかりそれましたが・・・(苦笑)
この場を借りて御礼を言わせてください。

ありがとうございます。

世界は驚きと歓びに満ちている

犬のしっぽを撫でながら 犬のしっぽを撫でながら
小川 洋子 (2006/04)
集英社
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薬指の標本以来、すっかりトリコになってしまった、小川洋子さんのエッセイを読みました。

まだ、途中なのですが、博士の愛した数式 に関する秘話は、
涙がでるほどに、深く温かい愛に包まれた切ない思いが伝わります。


学生時代には、苦手意識しかなかった数学。
数字の世界に こんなにも素敵な世界があったなんて・・・・!
という驚きももちろんですが、
素敵な世界を受け止める小川洋子さんの感性は
やはり、水晶のように硬質できらきらしたものがあり、
好き・・・・を通り越して、
いまや、感性をうらやんでしまうほど。


博士の愛した数式 は、まだ読んでいないので、
読んでみたいと思いました。

テーマ : 読書
ジャンル : 小説・文学

プロフィール

◇乙女屋◇

Author:◇乙女屋◇
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